僕が住んでいる北海道札幌市は豪雪地帯です。冬は雪に覆われ一面真っ白になります。
庭や花壇、街路樹の緑が一切無くなり、家の窓から見る景色も殺風景になりがちです。
寒冷地の真冬でも手軽に緑豊かな自然を感じられるボトルアクアリウムは、インテリアとしておすすめです。
「ボトルアクアリウム」や「ボトリウム」で検索してみると凄くオシャレな写真が出てきますが、その殆どがプロの人が作った作品です。
作り方も検索してみると、初めてアクアリウムをやる人には難しい内容になっています。
さらに検索していくと、残念なボトルアクアリウムがたくさん出てきます。
アクアリウムの基本が分からず、オシャレなボトルアクアリウムに憧れて失敗したのでしょう。
僕が作成したボトルアクアリウムの写真はどうでしょうか?
プロレベルまでとはいきませんが、そこそこオシャレでしょ??
この位のレベルのものなら、この記事を読めば誰でも作成できます。
初心者向けボトルアクアリウムを成功させる方法を解説します。
目次
■今回使用した機材、素材。
■ボトルアムアリウムの作り方。
■もし作り変えるなら。
■いくらかかるの?
■今回使用した機材、素材。
水槽:GEXグラスアクアリウムTEAR
Amazonで安く買えたのでこの水槽を選択。
フィルター:水作 エイトコアミニ
ボトルアクアリウムはフィルター入れない派が多いですが、初心者は入れたほうが圧倒的に管理は楽になります。
ポンプ:水作 水心SSPP-7S
フィルターに繋ぐポンプです。様々なメーカーから出ていますが、これが静かでおすすめです。
エアー調整バルブ:家にあった物(写真参照)
ポンプの水流が強いので調整が必要です。どのメーカーでもあればOKです。
ヒーター:なし
室温が冬の期間15度以上をキープできるなら必要ありません。(生体による。)
照明:ヤザワクリップライトE26に電球SPLamp-5w
余っていたクリップライトにAmazonで安かった植物用電球を使用。
水槽マット:100均コルク鍋敷き
何でも良いので有ったほうが良いです。水槽の割れ防止にもなります。
水槽蓋:CD-Rを買ったときに一番上に載っていた透明なプラスチック板(写真参照)
たまたまピッタリサイズだったので蓋として使用。なくてもOKです。
ソイル:ADAアマゾニアVer.2と広瀬 ブルカミアのMIX
余っていたので使用。ソイルなら何でも良いですがホームセンターで買えるGEX 水草一番サンドかJUN プラチナソイルが安くておすすめです。
石:気孔石 中サイズ2個
アクアリウム用の石なら何でも良いですが、気孔石が扱いやすいです。柔らかい石なので、ハンマーなどで好きなサイズに割って使えます。大サイズ1個でもOKです。
水草:CO2添加必要なしで育つ有茎草
「ボトルアクアには陰性水草の方が良い!」と聞きますが、
コケが発生した時に、すぐにトリミングができて成長の早い有茎草の方が管理は楽です。
<前景草に:パールグラス>
通常後景に使われる水草ですが、どんな環境でも成長するのでおすすめです。
2か月に一回くらいのトリミングで前景草の長さに調整します。
<後景草に:ルドヴィジア>
この水草もどんな環境でも成長します。
<浮草に:ドワーフフロッグピット>
浮草は水槽内の余計な養分を吸い取ってくれるので何か入れたほうが良いです。
<アクセントに:オーストラリアンクローバーなど>
他の水槽で成長した物を少しだけ使用しました。
生体:ヤマトヌマエビ3匹(写真参照)
入れた水量にマイナス1ℓ=匹数で計算して下さい。(例:水量4ℓ=ヤマトヌマエビ3匹)
ボトルアクアリウムにベタやメダカなど入れている写真も良く見ますが、初心者はヤマトヌマエビ以外入れないでください。
(後述で説明します。)
他の種類のエビもNGです。
ミナミヌマエビもチェリーシュリンプもビーシュリンプもどんどん増え適切な数がキープできなくなります。
■ボトルアムアリウムの作り方
立ち上げ時の写真です。
水槽は直射日光の当たらない場所に置いてください。
最初は水を入れず、高湿度で水草を定着させる「ミスト式」で立ち上げます。
ソイルを底から4cm程度入れます。
中心に石を配置し、その石の裏側にフィルターを設置します。
(水草が成長した後、フィルターが石と水草でうまく隠れること想定して配置します。)
霧吹きでソイルを湿らせ、水草を植えていきます。
水草はカップに入っている組織培養がおすすめです。(トロピカ社の1-2Grow!など)
水草が成長することを想像しながら植えてください。
再度たっぷりと霧吹きをしてラップで密閉します。
ライトを当て様子を見て霧吹きをしながら7日~10日放置します。
(コケが発生してきたら7日までとして下さい)
7日から10日後、水を入れフィルターを使用します。
フィルターを使用する事が他の解説と違うポイント①です。
このタイミングで浮き草を投入します。
浮き草は最初に調子が悪くなることが多いですが、そのうち環境に慣れて成長します。
ここから2週間~3週間は3日に1回、1/3の水替えをします。
生体を入れる前ですが水替えの水はカルキ抜きした水を使用して下さい。
「バクテリアが減るから水替えは少なくする。」なんて聞きますが、
水草の成長を考えたら多めに水替えをした方が綺麗に成長します。
「水替えのいらない水槽」なんてワードも一部で流行りましたが水替えは絶対にした方が良いです。
立ち上げ最初は多めに水替えをする事が他の解説と違うポイント②です。
水を入れてからはコケがたくさん発生してきますが、あまり気にせず水草とソイルには触れないようにスポイトで取れるコケだけ吸い出してください。
2週間~3週間後ついに生体投入です。
ヤマトヌマエビ3匹をしっかりと水合わせして投入します。
発生したコケを一気に食べてくれます。
ベタやメダカを入れない理由は餌を入れないためです。
餌を入れなくてもヤマトヌマエビはコケを食べて元気に生きています。
餌を入れて水質を悪化させるほうが生体にダメージが出ます。
餌を一切入れない事が他の解説と違うポイント③です。
さらにヒーターを入れたくないので室温で生きられる生体のみにするのも大事です。
立ち上げ2か月目の写真です。
前景草のパールグラスがかなり伸びてきました。
トリミングのタイミングです。
まだ後景草は成長していないのでフィルターが見えています。
日常の管理として生体を投入後は、1週間に1回スポイトで底の方からエビの糞を吸い出すように1/3の水替えにして下さい。
水替えの時にメラミンスポンジで水槽内側のコケ掃除をします。
文字で書くと手間のようですが管理は結構簡単です。
2か月に1回水草のトリミング、フィルターの掃除をします。
エビが食べない水草に付いたコケは早めに水草ごとトリミングして下さい。
様子を見ながらアクセントになる水草を追加します。
スポイトはGEXクリーナースポイトがおすすめです。
メラミンスポンジは100均で充分です。
トリミング用ハサミは専用が使いやすいですが予算に合わせて100均のステンレス製エチケットハサミでもOKです。
立ち上げ5か月目、現在の写真です。
後景草のルドヴィジアもしっかり成長しフィルターが隠れました。
今後の成長でさらに水草のボリュームが出てきます。
■もし作り変えるなら。
水槽はDOOA(ADA)のオーバル水槽がカッコいいですが、2020/8現在、製造中止になっています。
今後DOOAからボトルアクアリウム用の水槽が出たら、そちらがおすすめです。
予算があるならボトルではないですがDOOAの20センチキューブ水槽ネオグラスエアもおすすめです。
作り変えるなら、照明をGEXクリアLEDリーフグローに変更。
やっぱり専用照明の方がカッコいいです。
フィルターの下にネット入りの濾材を置く。
お世話になっているアクアショップさんがやっていたのですが、とても良いアイディアだと思います。
濾材はホームセンターで買える安いもので良いですが、こだわるならウォーターエンジニアリング、リバースグレインフレッシュがおすすめです。
■いくらかかるの?
高い製品をAmazonやチャームで検索した金額で計算します。
チャームはアクアリウムをやっている人が使っている大人気通販サイトです。
水槽:GEXグラスアクアリウムTEAR 1588円
フィルター:水作 エイトコアミニ 280円
ポンプ:水作 水心SSPP-7S 1058円
エアー調整バルブ:160円
照明:GEXクリアLEDリーフグロー 3590円
水槽マット:コルク鍋敷き 110円
ソイル:JUN プラチナソイルパウダー3ℓ 731円(3ℓも必要ないですが)
石:カミハタ気孔石大サイズ2個 952円×2(1個でも良いです。大きい場合はハンマー等で割って使用)
水草:トロピカ1,2-GROWパールグラス、ルドヴィジア1100円×2
ドワーフフロッグピットとオーストラリアンクローバーは、アクアショップに有れば「少しだけ売ってくれませんか?」と聞いて下さい。
良心的なアクアショップなら売ってくれます。500円×2
生体:ヤマトヌマエビ3匹 100円×3
濾材:ウォーターエンジニアリング、リバースグレインフレッシュ 2127円
合計:15048円(※2020年8月現在の金額です。)
100均や安い製品で揃えられる物もあるので予算に合わせて調整して下さい。
是非インテリアとして部屋の中に自然を再現しませんか??
笠井啓介
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