北海道江別市で設計事務所をやりながら趣味のアクアリウムを楽しんでいます。
アクアリウムの種類は様々ありますが、私は水草レイアウト水草を趣味にしています。
「水草レイアウト水槽」で検索するとデザインされた美しい水槽がたくさん出てきますが、インテリアとして空間全体を見ると、空間に突如ポツンと水槽があったり、ごちゃごちゃとした空間に水槽が何個も置いてあったり決してインテリアとして水槽をとらえていない人が多いような気がします。
新築を考える際は、計画的にデザインされた美しい水景を是非インテリアとして取り入れて欲しいです。
目次
■なぜ水槽がある空間がおしゃれに見えないのか
■水槽設置の建築的注意事項
■私の家の水槽台の詳細
■まとめ
■なぜ水槽がある空間がおしゃれに見えないのか
自邸の1年経過した水槽です。
・水槽の置き場所が無計画
新築を計画するタイミングで、どの場所に何個水槽を設置するか計画しておくことが大切です。
アクアリウムを趣味にしていると隔離用の水槽など水槽が予定より増えることはありがちです。
そのことも踏まえて計画する必要があります。
・設備が見えている
フィルターや配線などが見えていると、とても格好悪く見えます。
フィルターやCO2ボンベは水槽台の下に隠すように設置すると良いです。
また、コンセントの数は予定より多く設置し延長コードなども見えないようにすること大切です。
・水槽台の種類、高さがバラバラ
無計画に水槽が増えていくと、その都度違ったメーカーの水槽台を買い高さやデザインがバラバラになっているのをよく見ます。
また水槽台のデザインとインテリアが合っていないパターンもあります。
部屋のインテリアに合わせた水槽台で統一することがおすすめです。
■水槽設置の建築的注意事項
・直射日光を避ける
アクアリストには常識ですが、直射日光は水槽内に苔が大量発生する原因となります。
水槽専用の窓がない部屋を作れるのであれば問題ありませんが、窓が必要なリビングなどの居室に置く場合は、太陽高度を計算し直射日光を避けた窓と水槽の配置を検討する必要があります。
・荷重の計算
一般的な木造住宅で180キロ以上の水槽を設置するときは、構造の補強が必要になります。
90㎝幅のガラス水槽を使用する場合、水槽本体と水だけの重さで180キロを超えます。
そこにレイアウト素材の石や設備、水槽台の重さが加わるので注意が必要です。
・水換えはどこから
水槽の水替え用の排水と給水をどの場所から行うかは非常に重要なポイントで、最初からしっかり計画しておく必要があります。
専用のシンクを設置できれば問題ないですが、できない場合は洗濯室などから大量の水を運ぶ必要があります。
私の家は洗濯スペースに掃除用のスロップシンクを設置しており、そこからホースをつなぎ給水、水槽にバスポンプを入れ排水をしています。
■私の家の水槽台の詳細
私の家の水槽はリビング設置で、この造作水槽台は建築時に大工さんに作ってもらいました。
こだわりポイントは・・・
・家に合わせたデザイン
構造材とラワン合板で作りました。
・照明は隠す
隠した方がすっきり見えます。
・水槽の高さは45㎝で統一する。
今後、新しい水槽に入れ替えした場合も水槽サイズは45㎝の高さで統一します。
・メンテナンスが簡単
上部の扉を開けなくても水槽に手を入れてメンテナンスできる30㎝のスペースを確保しています。
コンセントは全てスマートプラグに接続しスマホで管理しているため日々のメンテナンスで扉の開閉は一切ありません。
・コンセントは多め
配線を隠すためコンセントは多めに設置しています。
4口2か所、2口1か所、照明専用2か所。
全てスマートプラグに接続。
・予備水槽スペースを確保
生態を隔離したい時などに水槽を設置します。
インテリアと水槽の事例で壁に水槽を埋め込むパターンもよく見ますが、裏にメンテナンス用のスペースが必要になるため空間に余裕があればおすすめです。
水槽が不要になった時に他の用途で使いづらいためよく検討しましょう。
全ての扉を開けると↓↓↓
■まとめ
水草レイアウト水槽の発祥であるダッチアクアリウムは、園芸が盛んな国、オランダで長い冬の間も園芸を楽しむために生まれ、人気になったスタイルです。
北海道のような寒冷地でも水草レイアウト水槽が人気になってほしいです。
笠井啓介
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